新商品・季刊 アンソロジストブックジャケットスターターキット
作品リフィル あ行作品リフィルセット作品リフィル 詩歌
作品リフィル か行芥川龍之介太田靖久
作品リフィル さ行織田作之助徳田秋声
作品リフィル た行井伏鱒二
作品リフィル な行後藤明生
作品リフィル は行坂口安吾
作品リフィル ま行太宰治
作品リフィル や行宮沢賢治
作品リフィル ら行山本周五郎
作品リフィル わ行吉田篤弘
作品リフィル 文庫判・スクラム製本(綴じなし)

「父の自転車と母の赤い車」 太田靖久

〈私〉の父は運転免許がない。かわりにどこに行くにも自転車。その父の愛車に乗せてもらって出かけるのが、私は大好きだった。一方、母は真っ赤な自動車を乗り回して生命保険の営業に……「ポケットアンソロジー」のスタートにあたっての編集部の依頼に応え、「〈乗り物〉をテーマに編んだアンソロジーに、もし自分の短篇を加えるとすれば……」という想定のもと、「季刊 アンソロジスト」創刊号に書き下ろした、味のある短篇小説。(12頁・★1.5個)

330円 (税込)  [JAN]4582628020661

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「息子の長靴」 太田靖久

息子が生まれた日にアメリカに単身赴任した「私」は、世界中に蔓延した未知なる感染症も影響し、なかなか後任が決まらずに二年後にようやく帰国することができた。赴任地で学習した子育てのハウツウも無為のまま更新され、初めて対面するナマの息子。妻の助言を受けつつ、父親は初めて長靴を履いた息子と二人きりで近くの神社まで散歩に行くことに。読後、玄関に置かれた小さな長靴の緑色が鮮やかにまぶたに残る好短篇。(12頁・★1.5個)

330円 (税込)  [JAN]4582628021705

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「流れるプール」 太田靖久

夏休みの最後に「僕」の家族は母の故郷の新潟に引越すことになっているが、夏休みに入ってから母は時折帰ってこなくなったし、家では昼間でも寝ていることが多かった。そんなある日、父と妹と父の友人とで車に乗って動物園とプールに行った。なぜその人が一緒か分からなかったが、彼はとても親切だった。そして引越しの日、後からくるという父に見送られて、僕と妹と母は新幹線に乗った……僕は知っていた。父がもう来ないことを。(12頁・★1.5個)

330円 (税込)  [JAN]4582628022160

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「嘘の顛末」 太田靖久

友達同士で入ったコンビニで空のポケットをまさぐり、お年玉を落としたと嘘をついたのは小学校五年の時。その嘘に付き合ってお金を探してくれた弓香は、なんと自動販売機の下から五百円玉を見つけたのだ。中学に進み髪を染めパーマをかけるようになった弓香とは疎遠になってしまったが、本当にあの五百円玉は落ちていたのだろうかという疑問は拭えなかった……時の流れの容赦なさに、イノセンスの苦味と尊さを感じさせる名短篇。(12頁・★1.5個)

330円 (税込)  [JAN]4582628022177

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「短いトンネルの先に」太田靖久

大雨が降った翌日、小説家はコーヒーの粉を買いにぶらりと散歩に出た。桜並木の先の古い小学校の佇まいに、ふと郷里で通った小学校を思い出す。短いトンネルの先その小学校はあった。喫茶店の本棚で幸田文の『父・こんなこと』を読んでいるうちに創作の刺激を受けた小説家は、興奮醒めやらぬままでたらめに町を歩く。そこで見つけたトンネルの先には……短い紙幅のなかに、複雑に絡み合う小説家の生活と創作の関係を描いた短篇!(12頁・★1.5個)

330円 (税込)  [JAN]4582628021835

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「カラスの味」太田靖久

担任の女性教師、大垣先生に「カラス」というあだ名をつけられたおかげで、わたしは暗い中学生活を送った。活動的だががさつな性格の先生がわたしは嫌いだった。地元から離れた高校に進んでようやくしがらみから自由になったわたしは、ある日、恩師のお葬式に出るという父親に付き添って福岡を訪れる。そして父の友人が営むジビエレストランで初めて食べたカラスの肉に、なぜか大垣先生を思った——人生の複雑な味を巧妙に描く短篇。(12頁・★1.5個)

330円 (税込)  [JAN]4582628021842

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