〝二の舞いを演じるな〟物語

庵原 高子 著


四六判 縦197mm 横137mm 厚さ15mm
重さ 252g 152ページ 上製
定価 1,650円(税込)
ISBN 978-4-8038-0457-7
Cコード C0093
2025年3月7日 発売

紹介

「姉の二の舞いを演じるな!」早生まれで体の弱かった姉と同じ轍を踏まないように、と案じた母のひと言で幼稚園を留年した主人公・須江子。すべてがそこから始まった。やがて訪れた戦争、疎開、そして別れ……全てが大局と地続きになっていた、小さな子供の心と体の動きを、克明にユーモラスに描いた秀作。

著者プロフィール

庵原高子(あんばら たかこ)
1934年、東京市麴町区(現東京都千代田区)に羅紗商人の第八子として生まれる。大家族に揉まれた強さもあるが、周囲に流される弱さもある。53年、浪人中に大学進学を諦めたのもその一つ。暗黒の日々を送る。白百合学園高校卒。54年、里見弴氏が顧問を務める劇団鎌倉座に入団。小説はそれ以前から書いていたが、56年、第一回中央公論新人賞に応募し、予選通過作品として名前が載り、粕谷一希氏より電話をもらう。58年、「三田文学」に「降誕祭の手紙」を発表。「文学界」11月号に全国同人雑誌優秀作として転載される。その年、結婚。翌年、同作が第40回芥川賞候補となる。同候補の山川方夫氏と知り合い、小説の指導を受けるようになる。61年、「三田文学」に6回にわたり長編「地上の草」を連載する。終了直前に妊娠に気づくが、書き続ける。妊娠中毒症になるも翌年無事出産。以後、育児と家事に専念し、創作から遠ざかる。89年、慶應義塾大学通信教育課程に入学。91年、坂上弘氏が編集長を務める「三田文学」に、30年ぶりに「なみの花」を発表。95年、慶應義塾大学文学部英文学科を卒業。97年に小沢書店より『姉妹』を刊行。2005年に『表彰』を、13年に『海の乳房』を作品社から刊行。18年、田畑書店より『庵原高子自選作品集 降誕祭の手紙/地上の草』を、20年、『商人五吉池を見る』を、21年、『ラガーマンとふたつの川』を、23年、『波と私たち』、24年、『青あらし』を刊行する。(著者自筆)