N さ ん の 机 で

ものをめぐる文学的自叙伝

佐伯 一麦

四六判 304ページ 仮フランス装

縦190mm 横134mm 厚さ19mm 重さ 314g 

定価 2,420円+税
ISBN978-4-8038-0397-6 CコードC0095

紹介

作家生活30年目にして初めて持ったオーダーメイドの机。
山形の家具職人・Nさんの手になる机に向かい、
振り返る文学的半生――当代きっての私小説作家が
ものの記憶にからめて綴った滋味あふれるエッセイ!

装画/挿絵 オーライタロー

目次


筆記具
ワープロとパソコン
電鍵
流行歌
煙草
スーツケース
酒 グロッグ
  ウィスキー
  日本酒
  ビール
  その他の酒
お灸
陶磁器
カメラ
刃物
マネキン
林檎

無花果
蜜柑
ジャケット
革ジャン
ビニジャン
机の上の小物たち
眼鏡

作務衣
辞書
図鑑
カレンダー
コーヒーメーカー
茶筒
点滴
煎餅
オーディオ
鳥のバッジ
チーズスライサー
印伝
マンホール
庭木 椿
   山法師
   山篩
   山椒
   合歓
   枇杷
   ドクダミ
チーゼルと時計草
象の栓抜き
藍染の暖簾
手のひらの鉛筆の芯
ピークフローメーター
風呂敷

手紙
鞄とリュック
マフラーとセーター
椅子

あとがき

著者プロフィール

佐伯一麦(さえき かずみ)
1959年、仙台市生まれ。仙台第一高校卒。雑誌記者、電気工など様々な職に就きながら、84年、「木を接ぐ」で海燕新人文学賞を受賞する。90年、『ショート・サーキット』で野間文芸新人賞、91年、『ア・ルース・ボーイ』で三島賞、97年、『遠き山に日は落ちて』で木山捷平賞、2004年、『鉄塔家族』で大佛賞、07年、『ノルゲ Norge』で野間文芸賞、14年、『還れぬ家』で毎日芸術賞、『渡良瀬』で伊藤整賞をそれぞれ受賞する。ほか著書多数。近著に『アスベストス』がある。