阿佐田哲也はこう読め!

北上 次郎 著

定価 1,540 円税込

B6変型判 縦164mm 横112mm 厚さ18mm  208ページ 

仮フランス装 194g

ISBN978-4-8038-0382-2 CコードC0095

発売予定日 2021年3月25日

紹介


没後32年を経ても愛読者が絶えない『麻雀放浪記』を始めとした阿佐田哲也の麻雀小説。その純然たるファンを自認する北上次郎氏が、積年の「阿佐田哲也論」を集大成! 『色川武大・阿佐田哲也電子全集』(小学館)の完結にともない、福武書店版全集と小学館版電子全集に寄せた「解説」をまとめ、徹底的に加筆修正を施した《阿佐田哲也全作品・完全ガイド》!

目次


第一章『麻雀放浪記』はこう読め!
    生き方としての「麻雀放浪記」――「青春篇」「風雲篇」
   〝苛立ち〟と〝優しさ〟――「激闘篇」「番外篇」
    獣になって生きることを教える「無法者の書」

第二章 その後の「ドサ健」と「坊や哲」
    驚きの『ドサ健ばくち地獄』
    阿佐田哲也の模索


第三章 ヒリヒリする博打小説からユーモア・ピカレスクヘ
    麻雀と手ホンビキとギャンブル小説
    ユーモア・ピカレスクの誕生
    移行期の博打小説

第四章 やみつきになる!  阿佐田哲也の短編小説
    阿佐田哲也の短編小説から二十七篇を選ぶ
    初期短編小説の面白さ


第五章 阿佐田哲也あれこれ
   「色川武大・阿佐田哲也」の原点
    阿佐田哲也の神髄、ここにあり!
    阿佐田哲也と私
   「元ネタ」と「創作」の秘密
    阿佐田哲也の競馬小説

ギャンブルの日々と阿佐田哲也―「あとがき」にかえて

卷末資料


著者プロフィール

北上 次郎 (キタカミ ジロウ)

1946年生まれ。東京都出身。明治大学文学部卒。エッセイスト、文芸評論家、編集者。本名:目黒考二(めぐろ こうじ)。ジャンルごとに異なるペンネームを使用。私小説の目黒考二、ミステリー文学評論家の北上次郎、競馬評論家の藤代三郎(ふじしろ さぶろう)など。2000年まで「本の雑誌」の発行人を務める。 2011年「椎名誠 旅する文学館」の初代名誉館長に就任。主な著書に『書評稼業四十年』『冒険小説論』『息子たちよ』『余計者の系譜』『エンターテインメント作家ファイル108 国内編』『感情の法則』『記憶の放物線』などがある。