「細雪」の詩学
比較ナラティヴ理論の試み

平中 悠一 著

四六判 上製 456ページ
縦185mm 横130mm 厚さ30mm 重さ 530g
定価 5,500円(税込)
ISBN 978-4-8038-0431-7 Cコード C0095
初版年月日 2024年4月10日

紹介

谷崎最大の長編「細雪」。しかしその評価は未だ定まってはいない。本書は従来のナラトロジーを更新するノン・コミュニケーション理論を導入することで、日本語による三人称小説の〝客観的に論証可能な「語り」読解〟の方法論を提示し、プルースト、V・ウルフらに比肩する同時代の世界文学としてその価値を標定する──小説家として知られる著者が東京大学大学院に提出した日本語による博士論文。

著者プロフィール

平中 悠一 (ヒラナカ ユウイチ)
1965年生。17歳で書いた『She’s Rain』で1984年度文藝賞受賞、長編小説3冊ほか単著13冊刊行。2005年渡仏、パリ大学修士課程修了後、パトリック・モディアノ(2014年ノーベル文学賞)作品等の翻訳や学術論文の発表も開始。専門は物語理論。東京大学大学院博士課程修了。