およそ半世紀前、弱冠23歳で書いた処女作で文學界新人賞と芥川賞をダブル受賞し、文壇に衝撃を与えた著者が、
その後、安曇野に住まい、中央の文芸ジャーナリズムとは一線を画した姿勢を貫きつつ、
ひたすら作家としての研鑽を積み上げてきた。

 そして今……デビュー作「夏の流れ」と、推敲を重ねながら初めて小説の面白さに目覚めたという第二の処女作「河」の2編に徹底的に手を入れ、改めて世に問う!






新編 夏の流れ/河
丸山 健二


2020年 7月14日発売

価格 1,870 円(税込) 文庫判 上製  344p
縦155mm 横110mm 厚さ18mm 重さ 380g

ISBN 978-4-8038-0373-0 Cコード C0193

丸山 健二  (まるやま けんじ)

1943年、長野県飯山市に生れる。国立仙台電波高等学校(現在の国立仙台電波工業高等専門学校の前身)卒業後、東京の商社に勤務。66年『夏の流れ』で第23回文學界新人賞を受賞。同年、同作で芥川賞を受賞し作家活動に入る。68年に郷里の長野県に移住後、文壇とは一線を画した独自の創作活動を続ける。また、趣味で始めた作庭を自らの手による写真と文で構成した独自の表現世界も展開している。近年の作品に長編小説『我ら亡きあとに津波よ来たれ』(上・下)。『夢の夜から口笛の朝まで』『おはぐろとんぼ夜話』(全3巻)、エッセイ『人生なんてくそくらえ』、『生きることは闘うことだ』などがある。

書 評

2020年11月28日 北海道新聞 言葉の視野 喜寿の作家 理想目指す姿 評者: 南木佳士