学生時代に出会って以来、「糟糠の妻」として文芸批評家の仕事を支え、また「文学的同志」として人生を共にしてきた最愛の妻が、乳がんにかかった……最後まで聡明さと向日性を失わずに逝った妻を、ホスピス病棟で看取った〈看病記〉。そして妻の没後まもまく郷里に帰り、人工透析を受けながら自らの身体を蝕む病(腎臓病と糖尿病)とたたかう〈闘病記〉……そんな痛苦に満ちた日々にあって唯一、精神の拠り所となったのは「すべてを書き留める」ことだった。 文芸批評家が初めて他者のテクストを離れ、自らの等身大の姿を赤裸々に綴った〈魂の報告書(エクリチュール)〉!




ホスピス病棟の夏

川村湊


体裁:四六変型・上製・カバー装/256頁
価格:1,980 円(税込
発売日:2018年11月11日

 ISBN978-4-8038-0354-9



川村湊(かわむらみなと)

1951年、北海道生まれ。法政大学法学部卒業。文芸批評家。法政大学名誉教授。著書に『異郷の昭和文学——「満州」と近代日本』(岩波書店)、『闇の摩多羅神——変幻する異神を追う』(河出書房新社)、『戦争の谺——軍国・皇国・神国のゆくえ』(白水社)、『紙の砦——自衛隊文学論』、『銀幕のキノコ雲——映画はいかに「原子力/核」を描いてきたか』(以上、インパクト出版会)などがある。


書評掲載情報

2018年01月10日 週刊新潮 
2019年01月10日 沖縄タイムズ 2019年01月12日 岩手日報 2019年01月13日 新潟日報
2019年01月13日 クレヨンハウス通信 Vo.457
2019年01月13日 西日本新聞 朝刊 評者: 原口真智子
2018年01月20日 中国新聞 
2019年03月09日 図書新聞(3月16日付3391号) 評者:伊藤氏貴

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